
テレワークと出社、企業の選択【社員教育相談室】
- 人間の本質は昔からそれほど変わらない-
1. テレワークから出社へ
コロナ禍をきっかけにテレワーク(在宅勤務)が広がりました。しかし世界的なパンデミックも落ちつき、再び出社を義務付ける企業が増えています。
アメリカでは、アップル、グーグル、ツイッター社、ゴールドマン・サックス、ネットフリックスも出社勤務に変更です。ネットフリックスのリード・ヘイスティングス会長は、「リモートワークは会議でアイデアが出ないなどまったく良い点がない」と発言するほど、テレワークを否定しています。
2. 真実を見る目
コロナ禍で致し方なかったとはいえ、マスコミは「これからの時代はテレワーク」「テレワークにシフトできない企業は生き残れない」など、テレワーク推奨をしきりに訴えていました。
ところがどうでしょうか。従業員同士が顔を合わせず、コミュニケーションが取れないことは企業として大きな問題であることが、この数年ではっきりとわかったのです。企業を動かすのは「人」なのです。
3. 一緒にいることの意義
米ウォルト・ディズニーのボブ・アイガー氏はディズニーの従業員に向けて、以下のようなメールを伝えました。
「共に働いている人たちと一緒にいることはとてつもない価値があるのだと再認識させられました。繰り返し言っていますが、クリエイティビティとは私たちが誰であるかの魂や心であり、私たちがディズニーでやっていることなのです。そして、私たちのようなクリエイティブ業にとって、物理的に一緒にいることで得られる仲間とのつながりや観察、想像する力、リーダーやメンターから学ぶプロとして成長する機会は何にも勝るのです。」
4. 効率化はトータルで深く考える
この先、どれだけIT技術が進化したとしても、私たちは現実世界に生きる人間ということを忘れてはいけません。そして私たち人間の感じ方は昔からさほど変化していないということもです。
出社のための移動時間を差し引いたとしても、出社した方が作業効率が上がると私は考えます。周りに社員がいることによって、自然と仕事に集中できます。わからないこともすぐに聞くことが出来ます。会話からアイデアが広がります。
社会の変化がめまぐるしい今日だからこそ、情報の共有が重要です。テレワークでは難しいのです。
5. 本当に価値のあるものを見失わない賢さ
ITはバーチャルで世界の距離を縮める道具です。その分、リアルな人と人との距離が離れていくという現象は、この先も続くでしょう。ITは効率化を生みだします。空間と時間の制約がないからです。
どこまで、どうやって、ITという道具を使っていくかが課題です。その中で、効率化や便利さより価値のあるものを見失わない賢さを私たちは持たなければならないと考えます。
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