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社員教育相談室

拙速主義のすすめ【社員教育相談室】

- 拙速主義は行動力のアップ、品質の向上への道 -

1. 巧遅は拙速に如かず

孫子の兵法のひとつで「巧遅は拙速に如かず」という言葉があります。「完璧で遅いよりも、多少出来が悪くとも早い方がいい」という意味です。

 

拙速主義とは、「多少出来が悪くとも、早く仕上げること」「完璧は求めずに、合格点であれば良い」という考え方です。

 

仕事で求められるのは拙速主義です。しかし、拙速主義はまだまだ市民権を得ていないというか、それなりの社会経験を積んだ人間が肌でその重要性を感じているに過ぎません。若い社員の中には「拙速主義」という言葉に反発を感じる人も少なくありません。

 

「見切り発車」「適当」「手抜き」などのイメージがあるからです。言葉だけで捉えると、確かに完璧主義の方が聞こえが良いかも知れません。

 

しかし、完璧を狙って、じっくりと考えるというのは、仕事では大敵なのです。なぜなら、考えているだけでは何も進まないのと同じだからです。仕事はやりながら考える、動きながら考えるのです。最初から100点のものを目指すのではなく、70点でいいから早く終わらせることが大切なのです。早く終わらせることによって、チェックすることが出来ます。上司が目を通し、「ここのところが弱いね」とチェックし、改善できる時間があるのです。

 

ところが、最初から100点のものを作ろうとしてじっくり考え、納期ギリギリで上司に提出してミスが見つかっても、直す時間がありません。

 

また、着手することによって新たに見えてくる問題点というのもあります。拙速主義はそれらの問題に対応する時間の余裕が生まれるのです。

 

拙速主義は、「早ければいい」というような響きに聞こえますが、実は、「行動力のアップ」「時間の短縮」「品質向上」「効率化」に繋がる考え方なのです。

2. 情報化社会による巧遅傾向

現代は、インターネットにより、あらゆる情報を得ることができます。そのため、情報収集ばかりに時間を取られる人が増えています。次から次へと良い情報に目が移り、もっと良い方法があるのではないか、もっと有効な手段があるのではないかと、頭ばかりが大きくなってしまい、結局、取り掛かりが遅くなり、取り掛かっても尚、情報が気になってしまうというケースです。情報化社会による「巧遅主義化」ということが言えるでしょう。ああでもない、こうでもないと材料ばかりが増え、時間ばかりが経ち、そして完璧なものが出来ればまだよいのですが、なかなかそうもいかないようです。

 

そもそも完璧というのは、最初から狙うものではなく、やりながら工夫改善し、磨いていくものなのです。

3. 拙速主義のすすめ

拙速主義は行動の指針となります。四文字の熟語で頭に入り易い言葉です。「拙速主義であれ!」これを経営トップや信頼の高い上司が社員に伝えると良いでしょう。

 

迷ってしまう時、立ち止まってしまう時、自信がない時、この「拙速主義」という言葉が頭をよぎると、とにかくやってみようという気になります。「上手にできなくてもいい、今やれることから始めてみよう」こう思えることが行動力の源となるのです。

 

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