企業が人を育てる時代
- しつけは家庭でも学校でもなく企業でイチから育成-
1. 広がる学校と社会の差
新入社員教育の必要性は年々高まっています。
それは、社会と学校との乖離が大きくなる一方だからです。
昔は学校にも教師と生徒、上級生と下級生といった「縦社会」がありました。しかし、現在は学校生活において、一部の部活動以外の場所で縦社会の姿を見ることは殆どありません。
したがって、新入社員は「挨拶」「言葉使い」「礼儀」「叱られること」「指導を受けること」に対する経験のないまま社会人となってしまうのです。
2009年は百年に一度の不況と呼ばれ、新卒の就職率の落ち込みも社会問題となりました。そのような状況の中で、就職活動も必死に行われていたことと想像できます。
しかし、ある人事部の部長さんは高校生の採用について、「まるでやる気が見えない。行動も、言葉遣いもダラダラしている。入社したいという意欲が伝わってこない若者が多い」と仰っていました。
就職氷河期の時代に、そのような態度で面接に臨むなんて、と思いますが、これはやる気がないわけでも、入社する気がないわけでもありません。相手に伝える表現力が乏しいのです。
挨拶が出来ない、きちんと声を出して話すことが出来ない、敬語が使えないので会話にならない、立つ姿勢、座る姿勢がだらしない、
これでやる気を見せることの方が土台無理というものです。通学中の学生を見ても容易に想像がつきます。
学校で挨拶、礼儀の指導はありません。人間関係を教えてくれる学校もありません。今では家庭でも教えることが難しくなっています。
社会の基本を何も教わらないまま入社してくるのです。挨拶、礼儀、人間関係は会社が教える時代となったのです。
2.新入社員で身につけておきたい力
胸はずませて入社してくる若者の最初にぶつかる壁は、上司・先輩とのコミュニケーションギャップです。
早い段階に、このコミュニケーションギャップを埋めてあげることが大切です。そのためには、社会人としての基本動作を徹底的に植え付けておくと、指導する者とされる者との良い関係がスムーズに構築出来、社内のムードも良くなり、その後の成長にも期待が持てます。
これから先、何年にも渡って仕事を覚え、成長していかなければならない新入社員にとってはビジネスマナーの習得は重要な成長の条件となります。
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