ラーニングスペース
LERNING SPACE
「動いた者が、成長する」― 新入社員に贈る行動力の処方箋

2026年、新入社員の「行動力の低下」を問題視する企業が増えている。
「失敗を恐れる傾向が強い」
「動き出すまでに時間がかかる」
「準備に時間をかけすぎる」
「壁にぶつかるとすぐ止まってしまう」
もちろん、彼らが慎重になる理由は理解できる。現代は、情報があふれ、正解がすぐに検索できる時代。 SNSを通じて他人の意見は常に近くにあり、「間違えれば炎上」する。彼らは安全な道を選ぶことを学習してきた存在とも言える。 その結果、「まず動く」という感覚が育ちにくくなった。 これは個人の問題というより、時代が生んだ傾向と言えるだろう。
しかし、ビジネスの現場は違う。 最初から正解が用意されていることは、ほとんどない。 他者の歩んだ後をついていくだけなら、そこには差別化も、開発もない。 ビジネスは、まず動き、壁に当たり、修正しながら進んでいく。行動力は必須なのだ。
量が、質を生む ― 陶芸クラスの有名な逸話

ここで、ある有名な逸話を紹介したい。 アメリカの大学の陶芸クラスで、教授は学生を二つのグループに分けた。 一つは「量」グループ。 できるだけ多くの壺を作ることが課題で、評価は作品の総量で決まる。 もう一つは「質」グループ。 学期末に、完璧な壺を一つだけ提出することが求められた。
最終的に美しい壺を作ったのはどちらのグループだろうか。
答えは、「量」グループだ。
「質」グループは、完璧を求めるあまり、考える時間ばかりが増えた。 実際に手を動かしても、少しの歪みで作り直す。 結果として、技術は伸びず、作品も平凡なものにとどまった。
一方、「量」グループは違った。 毎日壺を作り続けた。失敗し、その都度修正した。 その繰り返しの中で、技術も感覚も磨かれていった。 そして最後には、誰の目にも美しい作品を生み出した。
この逸話が示しているのは明確だ。
「成長は、日々の行動の中でしか起こらない。」
完璧な準備が、完璧な結果を生むわけではない。
「準備」は、ときに言い訳になる
新入社員が動けないとき、心の中では、こんな言葉が繰り返されている。
「もう少し調べてから」
「もっと理解してから」
「準備が整ったら」
「適切なタイミングを見てから」
これは真面目さや慎重さの表れにも見える。
しかし、その「準備」が長引くと、意味が変わってくる。
それはやがて、「行動しない理由」や「言い訳」になる。
ビジネスに、完璧なタイミングなど存在しない。
市場も、顧客も、状況も、常に変わり続けている。
だからこそ必要なのは、動きながら修正し、完成度を高める力だ。
失敗は「データ」である
行動を止める最大の原因は、失敗への恐れだ。 しかし、失敗の見方を変えると、その意味は一変する。
陶芸の学生にとって、歪んだ壺は失敗ではなかった。 それは「次にどうすればよいか」を教えてくれる材料だった。
ビジネスも同じだ。うまくいかなかった営業、通らなかった企画、かみ合わなかった会話。
それらはすべて、「改善のヒント」となる。
「小さく動く」を習慣にする
動いた者だけが、景色を変えられる
最後に、伝えたいことがある。 成長は、変化の中にある。 そして変化は、動いた人にしか訪れない。 どれだけ考えても、実際に動いた経験には勝てない。 新入社員という立場は、 「最も失敗が許される時期」でもある。 だからこそ、恐れずに動いてほしい。 その一つひとつの行動が、確実に成長させる。 「動いた者が、成長する。」これは、どの時代でも変わらない真実である。
資料請求、お問い合わせ
